UX Days Tokyo 2016「16年の UX ワークから学ぶ16のレッスン」

プレゼン内容メモ
※ 誤記多いにあると思います。ご容赦ください。

 

10:40-11:30
Jesse James Garrett
「16年の UX ワークから学ぶ16のレッスン」

 

16年 UX デザインをやってきた。
デザインについては勉強をしたいことがない。
元々ジャーナリズムの世界にいて、ライターとして仕事をしていた。
デザイナーとしての成功はデザインに依存することがわかりわ IA について独学を始めた。
ライティングは他者に任せ、IA に集中できろようになった。
サンフランでは広告系の仕事をやっていたが倒産し、デザイナとして混沌とした時期を過ごした。

その後カリフォルニアでデザインコンサル会社 Adaptive Path を設立
UX について語れるようになった

本レッスンの内容は全て、「個人の気付き」である。
大事にしているのはクライアントとのチームワークである。

 

1. Go abroad

様々な業種、業態の方と仕事をした
専門家ではなく、ジェネラリストである。
特定の業界で得た知識は、他の業界でも活かせることが分かった。
異なる問題をつなげて考える事が出来るようになった。

2. Go deep

プロジェクトに参画する際は、様々な問題を深掘りすることが大事

・文化
・市場
・経緯
・歴史
・風土

出来るだけプロジェクトに没頭することが大事

・意思決定方法を理解する
・創業者のことを調べる。
- 個性
- 人格

創業者の個性は社風の一部になる。

デザイナーは複数 project を持たない状態をつくり、深くクライアントの理解が出来る状況を作った。

3. Go for a walk

夢中になると、人は周りが見えない
入力要素を変えるのが重要。
感覚・経験を変える

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例:科学者

何十年考えても分からないことがあった
ランチ後に散歩をしていたところ、あるものを見つけ、それを見たことで何十年の悩みが一気に解決した
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ちょっと変えればいい。
・オフィスから出る
・考える場所を変える


4. Go Father than you think you should

「この問題についは、このくらい考えればいいだろう。」というリミッターを外すと世界は広がる
自分が未知な体験をすることは怖いものである。
イノベーションを起こすなら、非合理的でなければならない

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例:us の保険会社における顧客管理システムを構築する pjt

全国のオフィス環境を見て回った。
彼らの作業はとても退屈そうであり、顧客管理システムの導入は彼らにとっては unhappy であることに気づいた。

そこで、ユーザが喜んでいる方法を考えだした。
今後はオフィスではなく、「おもちゃ」「ゲーム」等を学び、この経験をもとに開発した。

プロトタイプを見た女性が笑いだした。
退屈なアプリケーションが、「楽しいもの」に変わった瞬間に感動を覚えた。
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自分の領域を広げて「おもちゃ」「ゲーム」まで手を伸ばしたからこその成功であり、自分の領域を決めてしまっては、この成功はなかった。


5. Put away your note

リサーチをしていると細かいものにばかり気をとられがちである。
「人間らしい問題」に対して「人工的な計算」ばかりしてしまうのである。
あえて、手元のメモを見ないようにする時間を作ることも重要である。
デザインについて「直感的な魅力」を考えるのである。


6. Learn to spot your assunmptions

自分が考えている世界の構成要素は、事実と異なることが往々にしてある。

なぜそのように構成しているのかを「声」に出してみる。事実との相反に気づくことができる。

7. Stay curious

好奇心を持ち続けよう。

人は、
「あ、これはあのパターンね」
「この問題は解決したからいいや」
と考えてしまいがちである。

クリエイティビティを伸ばそう。

「exciting ではない」と感じる問題も多い。
表面上だけ見るとたしかにつまらないが、「好奇心」を持ち続ければ
全然違う「見え方」が生まれるはず。そして誰も思いつかない「解決策」が思いつくはず。


8. But as curious about your clients as you are about your users

クライアントについて興味をもとう
「デザインについて何も教えてくれない人たち」と考えてはいけない。
「デザイナー」「非デザイナー」の間で闘いを起してはいけない。


9. Hang with different crowds

異なる職種の人達とつるめば、異なる目線が得られる。


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例:

Ajax についての記事を書いたところ、色んな職種からメールがきた。
エンジニアから javascript の修正依頼がきた。
js についての知識は浅かったが、「エンジニアの問題解決方法」を学び、より自信を得た。


10. Cultivate allies


コンサルをしていた際、 UX の地位はとても低かった。

・ユーザ体験を俯瞰してみよう。UI の問題ではない

ということを都度教えるが、常にクライアントと一緒にいれるわけではない。

クライアントの組織内に「後見人」がいないと、やがて空中分解する。自分達の仕事が意味をなくしてしまう。

一番の味方はデザイナではなかった。
組織の色々な人が、我々の代わりに代弁してくれることがわかった。

関係を構築し、積極に情報提供をしよう。


11. Pick your battles

「産みの苦しみ」とは常に隣りあわせである。
「産みの苦しみ」に対して、常に勝利を味わうのは難しい


自分への正しい問いは、「何が戦うにふさわしいか」である。

戦う「要」を考えて、

・必ずそれだけはデザインにいれる

という意思決定をするのが良い

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例:ニュースサービスのデザイン

どのようなニュースを見るのかをリサーチした。
結果、今までにないニュースナビゲーション方法を考えた。

クライアントはリスクが高いのではと懸念したが、
リサーチ結果を見せて「やるべき」と伝えた。

プロジェクトを進める中で、「プロジェクト成功」において、そのデザインアイデアは不可欠で無いことに気づき、
「捨てる勇気」が持てた。

結果、デザインアイデアはプロジェクトに含まれることはなかった。
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12. Good work doesn't speak for itself

自分で「自分の仕事」を語ることが出来る必要がある。

・なぜこのデザインが良いデザインなのか。そしてそれをやらなければいけないか。

を理解できるように伝え、説得する。

クライアントが我々の仕事を信奉していないと、「Cultivate allies」と同じく空中分解する。


13. Changing a desing is easy, changing mind is hard

我々が向き合うのは「偏見との闘い」である。

・このプロセスはこうあるべきというプロセスへの思い込み
・detail へのしつこい要求
・良いデザインはこうあるべき
・これはうまくいく、これはうまくいかない


違う手法をやるには、自分達の組織に根付いた考え方を変える必要がある。
慣れ親しんだものを変えるのはとても難しいことだ。

14. Pay attention your failure

成功できなかった時は「失敗から学ばなかった」時であった。


LEANデザインとは、「うまく行かなかったことに注意を払う」ものである。
「学ぶ」というレベルでは駄目。
失敗したことは、自分に対して「どのようなメッセージを送っているいのか」を考える。

「失敗の規模」と「学びの大きさ」に相関関係はない。


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例:ajax

ajax という仕組みにおいて、明示的に「saveボタン」をつける必要ない。
ゆえに不要と考えていた。

「作業が保存されているのか分からない」という不安は、信頼感低下に繋がることを学んだ

何の機能も持たない「saveボタン」をつけた。


・テクノロジがどう機能するか

だけでなく

・ユーザの信頼を得るものであるかどうか

についても考える必要があることを知った。
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15. Everythins is always changing

before / after があるわけではなく、常に変化はしている。

・テクノロジー
・ビジネス

常に小さい変化が起きている。たまに

iPhone の発明

のような大きな変化が起こる。

「気づかないところ」で小さな変化は積み重なり、大きな変化へと繋がる。
「大きな変化が起きたら、気づけるはず」という思い込みは駄目。
小さな変化に気付こう。

ajax」は、小さな変化が集まって大きな変化に見えただけ。

テクノロジやデザインの法則は進化し続けている。
変化を受け入れるとともに、波乗りを楽しむように変化の波を楽しむ。

16. We are all in this together

世界中の人と話していると

・アメリカほど進んでいない

と言われるが、そうではない。

直面している問題は同じである。世界中でコミュニティを作ろう。